インテグリティな日々

『憲法ガール』著者(弁護士)の大島義則が日々思ったことを綴ります。

駒村圭吾『憲法訴訟の現代的転回』(日本評論社,2013年)

駒村圭吾先生から『憲法訴訟の現代的転回』(日本評論社,2013年)をご献本していただきましたので,ご紹介いたします。
表紙が格好良いですね。もちろん,内容も素晴らしいです。第1部で自由権を中心とする三段階審査論が示され,第2部では「自由権以外の権利と論証の型」が論じられます。第3部では「私人間効力論」等にも触れられていますし,第4部では憲法訴訟論の重要論点が拾われています。
つまり,人権論を語る上で,かなり包括的な論証型が示されている本です。
ちょっと難しいけれど,オススメ。

【目次】
■第1部 憲法的論証の型
第1講 パターンと基本形 その1
第2講 パターンと基本形 その2
第3講 憲法判断の方法
第4講 三段階審査――概要と注釈
第5講 順序の問題…?
第6講 審査密度の多段階化 その1
第7講 審査密度の多段階化 その2
第8講 猿払基準

■第2部 自由権以外の権利と論証の型
第9講 法の下の平等
第10講 生存権
第11講 選挙権と選挙制度
第12講 財産権

■第3部 重要論点補遺
第13講 表現の自由をめぐる二分論
第14講 情報をめぐる権利と制度 その1
第15講 情報をめぐる権利と制度 その2
第16講 権利か、制度か
第17講 委任立法
第18講 私人間効力

■第4部 憲法訴訟の重要論点
第19講 司法権の概念
第20講 法律上の争訟
第21講 第三者の権利の援用
第22講 合憲限定解釈と部分違憲
第23講 さらば、香城解説!?